
- 生後5ヶ月のマルチーズの餌の量は、一律に「○g」とは決められません。
- 体重だけでなく、フードのカロリーと成長状態を確認します。
- 5ヶ月頃はまだ成長期なので、成犬用ではなく子犬の成長期に適したフードが基本です。
- 1日の給与量は、フードのパッケージ表示を基本に調整します。
- 環境省の資料では、5ヶ月齢までを1日3~4回、5ヶ月齢以上を1日2回とする目安が示されています。
- 体重の増え方や体型を確認しながら調整することが重要です。
マルチーズが生後5ヶ月になると、「餌は1日に何gあげればいい?」「食べている量が多すぎない?」と迷いますよね。

結論からいうと、5ヶ月のマルチーズの餌の量は体重だけでは決められません。
この記事では、給与量を決める具体的な方法と、食べ過ぎ・不足を判断するポイントまで分かりやすく解説します。
マルチーズ5ヶ月の餌の量は「体重だけ」で決めない
結論として、マルチーズ5ヶ月の餌の量は、現在の体重・フードのカロリー・成長状態を合わせて判断します。
「マルチーズは5ヶ月だから1日○g」という決め方では、正確な給与量にならないことがあります。
同じ5ヶ月のマルチーズでも、体重や活動量、使用しているドッグフードのカロリーが違うからです。

一般社団法人ペットフード協会も、犬は犬種や成長段階によって必要なエネルギー量が異なるため、その犬の体重に見合ったエネルギー要求量を考える必要があるとしています。
また、フードのパッケージには体重や成長段階をもとにした給与量の目安が表示されています。
参考:一般社団法人ペットフード協会「ペットフードの給与方法」
マルチーズの成犬時体重は3~4kgが犬種標準
マルチーズの標準体重は、日本のペット実測平均(実際に飼われている子の現実)から見ると、成犬体重は2.0kg 〜 3.2kgとされています。
JKC(日本ケネルクラブ)では3〜4kg、となっていますが、これは理想体重であり、
「一般的な家庭犬として何kgのマルチーズが多いか」と「犬種標準で定められた理想体重」は同じではありません。
日本の実測では2〜3.2kgで、JKC標準値(3〜4kg)より小ぶりな子が多いというのが実態です。
(国内でも個体差により 3kg 〜 4kg ほどになることもあります)

ただし、これはあくまでも成犬の標準であり、現在の5ヶ月の子犬が成犬になったとき必ずこの範囲になるという意味ではありません。
子犬の成長には個体差があるため、「成犬時に3kgになるから、5ヶ月なら必ず○g」という単純な計算は避けるべきです。
現在のデータでは生後5ヶ月のマルチーズの平均(目安)体重は、約1.3kg〜2.0kg程度です。
体重に幅がある理由は、成犬時の体重に2.0kg台〜4kg台までの子がいて個体差が大きい犬種です。
生後5ヶ月頃は「成犬時になった時の体重のおよそ半分」に達する時期にあたるため、将来小柄になる子は1.3kg前後、大きめに育つ子は2.0kg近くになることもあり、この差がそのまま5ヶ月時点の体重の幅として表れます。

月齢ごとの体重の目安
- 生後2ヶ月: 約0.5kg〜1.0kg
- 生後3ヶ月: 約1.0kg〜1.5kg
- 生後4ヶ月: 約1.3kg〜1.8kg
- 生後5ヶ月: 約1.3kg〜2.0kg
- 成犬時(目安): 約2.0kg〜3.2kg(個体差あり)
マルチーズ5ヶ月の餌の量は何g?計算例を紹介
5か月のマルチーズの餌の量は、体重とフードのカロリーによって変わります。
たとえば、体重2.0〜3.0kgのマルチーズで、フードのカロリーが次の場合は、
- 350kcal/100gのフード → 約67〜91g/1日
- 370kcal/100gのフード → 約64〜86g/1日
- 400kcal/100gのフード → 約59〜80g/1日
くらいが、1日のフード量の計算上の目安になります。
参考:アニコム損保「犬に必要なカロリーはどれくらい?計算してみよう!【獣医師監修】」
子犬(5ヶ月・体重2kg)の1日に必要な総カロリー計算方法
子犬の1日に必要なカロリーは、まず安静時エネルギー要求量(RER)を計算し、その後、成長期の係数を掛けて求めます。
安静時エネルギー要求量(RER)とは、犬が安静にしている状態で、生命を維持するために最低限必要とするエネルギー量のことです。
① RER(安静時エネルギー要求量)を計算
犬のRERは、次の式で計算できます。
RER = 70 ×(体重kg)^0.75
●:70とは、動物の代謝基準値(係数)であり、多くの哺乳類に共通する体重あたりの基礎代謝の大きさであり、計算する時は変動しません
●:0.75とは、動物の代謝率が体重の 0.75 乗に比例するという経験則「クライバーの法則(Kleiber’s law)」に由来する指数です。
RER=70×体重kg^0.75とは、電卓を使って計算する場合は、次の手順で行います。
体重が2kgの場合では
- 最初
2と入力してから ×2×2=と押す=3回になる(2の3乗=8になります)√を1回押す(2.828...になります)√をもう1回押す(1.682...になります)×70と押す=すると:安静時エネルギー要求量=約 118 kcalとなる
※生後5か月の健康な子犬の計算では RER×2倍とします5ヶ月の子犬は成犬より2.0〜2.5倍必要と言われているからです=117.8×2倍=約236 kcalとなります
iPhoneでは電卓を横向きにすると√(ルート)ボタンが表示されます。
体重2kgの場合、70 × 2^0.75 ≒ 118kcal、となります。子犬はこのkcalの2倍になります。
参考:VETZ PETZ「【獣医師監修】犬のごはんの量はどう決める?計算方法を解説」
② 5ヶ月の子犬はRER×2を目安にする
生後4~9か月未満の子犬では、一般的な目安として、
1日の必要カロリー = RER ×2倍、で計算します。
RER×2 とは、5ヶ月の子犬は成犬より2倍必要と言われているからです。
したがって、
118kcal × 2 = 約236kcal、となります。
結論
体重2kg・生後5ヶ月の子犬なら、1日に必要な総カロリーは約236kcalが目安です。
ただし、これはあくまで計算上の目安です。犬種、運動量、体型、成長の速さなどによって必要量は変わるため、体重の増え方や体型を確認しながらフード量を調整することが大切です。
また、ここでいう「総カロリー」は、1日に与えるフードやおやつなどを含めた摂取カロリーの目安として考えると分かりやすいです。
マルチーズ5か月・体重別の目安
| 5か月体重 | RER×2(1日の必要カロリー) | 350kcal/100g | 370kcal/100g | 400kcal/100g |
|---|---|---|---|---|
| 1.5kg | 約190kcal | 約54g | 約51g | 約47g |
| 2.0kg | 約235kcal | 約67g | 約64g | 約59g |
| 2.5kg | 約278kcal | 約80g | 約75g | 約70g |
| 3.0kg | 約319kcal | 約91g | 約86g | 約80g |
| 3.5kg | 約358kcal | 約102g | 約97g | 約90g |
| 4.0kg | 約396kcal | 約113g | 約107g | 約99g |
※フード量は「1日の必要カロリー÷フードのカロリー」で算出した計算上の目安です。
5ヶ月のマルチーズは1日何回餌を与える?

5ヶ月齢(生後5ヶ月)のマルチーズは、1日3回の食事が基本です。
成犬(1歳以上)になると1日2回になりますが、この時期はまだ消化器官や成長のペースを考慮して3回に分けてあげるのが理想です。
環境省の資料では、犬の食事回数について、5ヶ月齢までを1日3~4回、5ヶ月齢をすぎた6〜8ヶ月あたりから1日2回とする目安が示されています。
ただし、5ヶ月すぎたからといって、その日に突然2回へ変更する必要があるわけではありません。
6ヶ月〜1歳頃にかけて、体調を見ながら徐々に2回へ移行していくのが一般的です。
| ライフステージ | 目安の年齢 | 1日の食事回数 |
|---|---|---|
| 子犬(幼犬期) | 生後2〜4ヶ月頃 | 3〜4回 |
| 子犬(成長期) | 生後4〜12ヶ月頃 | 2〜3回 |
| 成犬 | 1歳〜7歳頃 | 1〜2回 |
| 老犬(シニア) | 7歳以降(犬種による) | 2〜3回(少量ずつ) |
マルチーズのような超小型犬は、一般的な目安よりも食事回数を長めに保つべき場合が多いです。
マルチーズなどの超小型犬は体が小さく、体内の糖の貯蔵量(グリコーゲン)も少ないため、絶食時間が長くなると低血糖を起こしやすい傾向があります。中型・大型犬より慎重な対応が必要です。
| 犬種の大きさ | 生後5ヶ月頃の食事回数 |
|---|---|
| 超小型犬(マルチーズ、チワワなど) | 3〜4回 |
| 小型〜中型犬 | 2〜3回 |
| 大型犬 | 2〜3回 |
食後の様子、空腹時の様子、便の状態などを確認しながら、愛犬に合わせて調整します。
1日の給与量を3回に分ける場合
例えば、1日の給与量が90gだった場合、
- 朝:30g
- 昼:30g
- 夜:30g
というように分けて与えます。
マルチーズ5ヶ月の餌が足りているか確認する方法
餌が足りているかは、食べる量だけではなく「体重の推移・体型・便・元気」を総合的に確認します。
子犬の場合、「いつも欲しがるから餌が足りない」とは限りません。
逆に、食べ残さないから適量とも限りません。
同じ量を食べても、成長速度や活動量には個体差があるためです。
環境省も、同じ量を与えても太る犬と痩せる犬がいるため、個体に合わせた食事量が必要としています。
参考:環境省・飼い主の方やこれからペットを飼う方へ
体重は「1回の数字」より増え方を見る
5ヶ月のマルチーズでは、現在の体重だけでなくこれまでどのように体重が増えてきたかを確認しましょう。
例えば、毎週同じ条件で体重を測り、
- 「先週より増えたか」
- 「急に増えていないか」
- 「長期間ほとんど増えていないか」
を記録します。
体重だけで成長が正常かどうかを判断することはできませんが、継続的な記録は餌の量を調整するときの重要な材料になります。


食べ過ぎ・不足は体型も確認する
餌の量を考えるときは、体重だけでなくボディコンディションも確認します。
肋骨が触れないほど脂肪がついている場合や、逆に骨が目立つ場合などは、給与量が適切か確認する必要があります。
ただし、子犬は成長途中なので、成犬と同じ基準だけで判断するのは適切ではありません。
「太っている気がする」「痩せている気がする」と感じた場合は、自己判断で大幅に減らしたり増やしたりするのではなく、動物病院で相談すると安心です。

マルチーズ5ヶ月の餌を増減するときの3つのチェックポイント
餌の量を変更するときは、1つの数字だけで判断せず、次の3点を確認します。
①フードのカロリーを確認する
まず確認したいのが、ドッグフードのカロリーです。
例えば、
350kcal/100g
と
400kcal/100g
のフードでは、同じ100gを食べても摂取カロリーが異なります。
したがって、「以前のフードで1日80gだったから、新しいフードも80g」という決め方は適切とは限りません。
フードを変更した場合は、新しい商品の給与量表示を確認することが重要です。
②おやつも1日の摂取量に含める
ドッグフード以外に、おやつやトッピングを与えている場合も注意が必要です。
フードを規定量与えたうえで、おやつを何度も追加すると、1日の摂取エネルギーが増えてしまいます。
おやつを与える場合は、主食とのバランスを考えて量を調整するようにしましょう。
③便と食後の様子を確認する
食事量を変更した後は、便の状態や食後の様子も確認します。

急激にフードを変更すると、消化器症状が起こることがあります。
環境省も、食事を変更する場合は体調を見ながら徐々に変更するよう案内しています。
下痢や嘔吐が続く、元気がない、食欲が大きく落ちるなどの変化がある場合は、餌の量だけが原因とは限らないため、動物病院に相談してください。
マルチーズ5ヶ月の餌の量で迷ったら「袋の表示+愛犬の状態」で決める

最も実用的な方法は、フードのパッケージに記載された給与量を出発点にして、体重や体型、便、成長状態を見ながら調整することです。
ペットフード協会も、フードの給与量や給与回数はパッケージの表示を参考にし、犬の体重に見合ったエネルギー要求量を考えることを案内しています。
「マルチーズ5ヶ月だから○g」と決めるより、
- 現在の体重
- フードのカロリー
- パッケージの給与量
- 体型
- 体重の推移
をセットで確認するほうが、愛犬に合わせた餌の量を考えやすくなります。
特に5ヶ月はまだ成長期です。
「太らせないように」と自己判断で極端に餌を減らすのではなく、健康的に成長できているかを優先して判断することが大切です。
Q&A

Q1:マルチーズ5ヶ月の餌は1日何gですか?
一律に何gとは決められません。現在の体重だけでなく、使用しているフードのカロリーや成長状態によって必要量が変わります。まずはフードのパッケージに記載された子犬向けの給与量を確認してください。
Q2:マルチーズ5ヶ月は餌を1日2回にしてもいいですか?
環境省の資料では、5ヶ月齢をすぎた場合は1日2回という目安が示されています。ただし、個体差もあるため、3回から2回へ変更する場合は、愛犬の食欲や便、体調を確認しながら行うとよいでしょう。
Q3:餌を食べたのに欲しがります。量が足りないのでしょうか?
必ずしも不足しているとは限りません。子犬は食欲が旺盛な場合もあるため、「欲しがる」という行動だけで増量するのは避けましょう。体重の推移や体型、便の状態などを合わせて判断します。
Q4:マルチーズ5ヶ月の餌が多いか少ないか、どう判断しますか?
体重の増減だけでなく、体型、便、元気、食欲などを総合的に確認します。急激な体重変化や痩せ・肥満が気になる場合は、動物病院で相談してください。
Q5:ドッグフードを変えたら、以前と同じg数でいいですか?
同じg数とは限りません。フードによってカロリー密度が違うため、新しいフードの給与量表示を確認することが重要です。
Q6:餌を残す場合は量を減らしたほうがいいですか?
1回残しただけで、すぐに減量する必要があるとは限りません。食欲、体調、便、体重の推移などを確認してください。食べない状態が続く場合や体調に変化がある場合は、動物病院に相談しましょう。
記事全体の要点12項目
- マルチーズ5ヶ月の餌の量は一律ではありません。
- 現在の体重だけで給与量を決めないことが大切です。
- フードのカロリーによって必要なg数は変わります。
- フードのパッケージにある給与量を基本にします。
- 5ヶ月のマルチーズはまだ成長期です。
- JKCの成犬マルチーズの犬種標準体重は2.0kg 〜 3.2kgです。
- 成犬時の体重から5ヶ月の餌の量を単純計算することはできません。
- 獣医栄養学ではRERやDERを使って必要エネルギー量を考える方法があります。
- 餌の量は体重の推移も確認して判断します。
- おやつやトッピングのカロリーも考慮します。
- 食事を変更するときは体調を確認しながら徐々に変更します。
- 「何g食べたか」だけでなく、健康的に成長しているかを確認することが最も重要です。
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