
- パピヨンはシングルコートのため、抜け毛は他犬種より比較的少ない
- ただし毛が長く、抜けた毛が目立ちやすい特徴がある
- ダブルコートのような明確な換毛期はないが、季節で変化することはある
- 急な大量の脱毛やかゆみ、部分的な脱毛は病気のサインの可能性がある
- 毎日のブラッシングとこまめな掃除が抜け毛対策の基本
- ブラシはスリッカー・ピン・コームを用途に応じて使い分けるのが効果的
蝶のような大きな耳と、絹のようになびく美しい被毛が魅力のパピヨン。
「毛が長いから、お手入れが大変そう」「抜け毛はどれくらいあるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、パピヨンの抜け毛の実態や換毛期の有無、抜け毛が増える原因、注意したい症状、そして日々できる対策まで詳しく解説していきます。
パピヨンは抜け毛が多い?少ない?

パピヨンは抜け毛が比較的少ない犬種
| 犬種 | 種類 | 抜け毛の量 |
|---|---|---|
| 柴犬 | ダブルコート | 非常に多い |
| ポメラニアン | ダブルコート | 非常に多い |
| パピヨン | シングルコート | 少なめ |

パピヨンはシングルコート(単毛種)に分類される犬種です。
柴犬やポメラニアンのようなダブルコート(二層構造の被毛)の犬種は、保温のための豊かなアンダーコート(下毛)が季節ごとに大量に抜け替わるため、抜け毛の量が非常に多くなります。
一方、パピヨンはアンダーコートがほとんどないため、そうした大規模な毛の生え替わりが起こりにくく、全体として抜け毛は少なめといわれています。
毛が長いので抜け毛が目立ちやすい
抜け毛の「量」自体は少なくても、パピヨンの被毛は長くしなやかなため、床やソファに落ちたときに目に留まりやすいという特徴があります。
短毛種の抜け毛は絨毯の奥に入り込んで見えにくいこともありますが、パピヨンの毛は長さがある分、洋服やカーペットに絡みついて存在感が出やすいのです。
「思ったより毛が落ちている」と感じる背景には、この「目立ちやすさ」が関係していることも少なくありません。
抜け毛がゼロというわけではない
シングルコートで抜け毛が少ない犬種であっても、毛が生え変わる仕組み自体は他の犬種と同じです。
健康な被毛であっても、寿命を迎えた毛は自然に抜けていきます。
「パピヨンは毛が抜けない」というイメージが先行しがちですが、正しくは「抜けにくい」「他犬種より少ない」というのが実態です。

過度な期待をせず、日常的なケアは必要だと理解しておくことが大切です。
パピヨン(シングルコート)とダブルコートの犬種の違いを整理すると、以下のようになります。
| 項目 | パピヨン(シングルコート) | ダブルコートの犬種 |
|---|---|---|
| 毛の構造 | オーバーコートのみ(アンダーコートがほとんどない) | オーバーコート+アンダーコートの二層構造 |
| 抜け毛の量 | 比較的少ない | 多い(特に換毛期) |
| 換毛期の有無 | 明確な換毛期はなく、緩やかな変化 | 春・秋に大量の毛が抜ける明確な換毛期がある |
| 抜け毛の目立ちやすさ | 毛が長く目立ちやすい | 毛が短く飛散しやすい |
| 保温性 | やや低め(服などで補うことも) | 高い(アンダーコートが保温を担う) |
パピヨンに毛が生え替わる時期はある?

パピヨンにも季節による抜け毛の変化がある
シングルコートの犬種はダブルコートの犬種ほど劇的な換毛期はないものの、まったく季節変化がないわけではありません。
気温や日照時間の変化に応じて、被毛の状態がゆるやかに変わっていくことがあります。
「パピヨンには毛が生え替わる時期がない」と言い切ってしまうのは正確ではなく、程度の差こそあれ季節の影響を受けると考えておくのが安全です。
参考:一般社団法人ジャパンケネルクラブ「犬の被毛と換毛について」
春や秋は抜け毛が増えたと感じることがある
季節の変わり目、特に春から夏にかけてや秋から冬にかけては、抜け毛が普段より増えたと感じる飼い主も少なくありません。
気温の上昇に伴って体温調節のために毛量が変化したり、逆に寒さに備えて被毛が整えられたりする過程で、一時的に抜け毛が目立つことがあります。
室内飼いでは季節による変化が分かりにくいことも
現代では室内で年間を通じて快適な温度で暮らすパピヨンが多く、外気温の影響を受けにくいため、毛が生え替わる換毛期のような明確な変化を感じにくいケースもあります。
エアコンなどで一定の室温が保たれていると、体が季節を感知しにくくなり、抜け毛のタイミングが分散したり不明瞭になったりすることもあると考えられています。
パピヨンの抜け毛が増えるのはなぜ?

抜け毛の量が普段より多いと感じたとき、その背景にはいくつかの要因が考えられます。
季節の変化によるもの
前述の通り、季節の変わり目は抜け毛が一時的に増えやすいタイミングです。
特に気温差が大きい時期は、被毛のサイクルが影響を受けやすくなります。
子犬から成犬への毛の変化
生後数ヶ月から1歳前後にかけて、子犬期特有のふわふわとした「パピーコート」から、成犬らしいツヤのある被毛へと生え変わる時期があります。
この時期は一時的に抜け毛が増えることがありますが、成長過程における自然な現象であり、心配しすぎる必要はありません。
参考:アニコム損保「犬のブラッシングのポイントは?効果や嫌がるときの対処法も解説」
ブラッシングが足りない
本来であればブラッシングによって取り除かれるはずの抜け毛が、被毛の中に溜まってしまうと、まとめて抜け落ちたように見えることがあります。
日常的なブラッシングが不足していると、抜け毛が目立ちやすくなる一因になります。
皮膚や被毛の状態が変化している
皮膚や被毛の状態が変化すると、抜け毛が増えたように感じることがあります。
栄養状態や皮膚の健康状態など、さまざまな要因が関係するため、普段と違う変化がないか確認しましょう。
参考:アニコム損保「皮膚病だけとは限らない?犬に脱毛があるとき」
パピヨンの抜け毛で注意したい症状

季節や成長による自然な抜け毛がある一方で、病気やトラブルのサインとして抜け毛が増えているケースもあります。
以下のような症状が見られる場合は注意が必要です。
参考:アニコム「皮膚病だけとは限らない?犬に脱毛があるとき」
急に大量の毛が抜ける
これまでと明らかに違うペースで毛が抜けたり、地肌が見えるほど脱毛したりする場合は注意が必要です。
脱毛にはさまざまな原因があるため、気になる場合は動物病院に相談しましょう。
部分的に毛が薄くなる・抜ける
全身ではなく特定の部位だけ毛が薄くなったり、地肌が見えるほど脱毛したりしている場合は、皮膚の病気や寄生虫、アレルギーなどが原因となっている可能性があります。
かゆがる・皮膚が赤くなる
体を頻繁に掻いていたり、皮膚が赤みを帯びていたりする場合は、アレルギー性皮膚炎や細菌・真菌感染などのトラブルが起きている可能性があります。
フケや皮膚の異常が見られる
フケが増えた、皮膚がベタつく、嫌なにおいがするといった変化も、皮膚環境の乱れのサインです。
抜け毛と合わせて見られる場合は特に注意しましょう。
気になる症状があれば動物病院へ
上記のような症状に心当たりがある場合は、自己判断でケアを続けるのではなく、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
原因を特定し、適切な治療を受けることで、被毛や皮膚の健康を早期に取り戻すことができます。
「正常な範囲の抜け毛」と「注意が必要な抜け毛」の違いを、チェックの目安として以下にまとめます。
| チェック項目 | 正常な抜け毛 | 注意したい抜け毛 |
|---|---|---|
| 毛が抜ける範囲 | 全身にわたって少しずつ | 特定の部位だけ集中的に、または地肌が見える |
| 抜ける量の変化 | 季節や成長でゆるやかに増減 | 急に大量に抜ける |
| 皮膚の状態 | 特に異常なし | 赤み・フケ・ベタつき・においがある |
| 行動の変化 | 特になし | しきりに体を掻く・気にして舐める |
| 対応の目安 | 通常のブラッシング・ケアを継続 | 早めに動物病院へ相談 |
パピヨンの抜け毛対策5選
正常な範囲の抜け毛であれば、日々のケアによって快適に付き合っていくことができます。
ここでは基本的な対策を5つ紹介します。
定期的にブラッシングする
抜け毛対策の基本はブラッシングです。
ブラッシングによって抜けた毛を取り除き、被毛のもつれや毛玉を防ぎながら、皮膚の状態も確認できます。
毛玉やもつれを放置しない
パピヨンの被毛は長く、絡まりやすいという特徴があります。
毛玉やもつれをそのままにしておくと、そこに古い毛が溜まりやすくなり、皮膚トラブルの原因になることもあります。見つけたら早めにほぐすか、必要に応じてカットしましょう。
適切な頻度でシャンプーする
シャンプーには、皮膚や被毛に付着した汚れや抜け毛を洗い流す効果があります。
ただし、洗いすぎは皮膚の乾燥を招くこともあるため、犬種や個体の皮膚状態に合った頻度を保つことが大切です。
部屋をこまめに掃除する
抜け毛はカーペットやソファ、カーテンなどに絡みつきやすいため、こまめな掃除機がけや粘着クリーナーの使用が効果的です。
空気清浄機を併用すると、舞い上がった毛やホコリの対策にもなります。
毎日の被毛の状態を確認する
毎日のブラッシングやスキンシップの中で、被毛や皮膚の状態をチェックする習慣をつけましょう。
異常の早期発見にもつながり、抜け毛の変化にもいち早く気づくことができます。
5つの対策と頻度の目安をまとめると、以下のようになります。
| 対策 | 頻度の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| ブラッシング | 毎日〜週2〜3回 | 抜け毛除去と毛玉予防の基本 |
| 毛玉・もつれのケア | 見つけ次第すぐ | 放置すると皮膚トラブルの原因に |
| シャンプー | 月1〜2回程度 | 皮膚状態に合わせて頻度を調整 |
| 部屋の掃除 | 週2〜3回以上(気になれば毎日) | 掃除機・粘着クリーナー・空気清浄機を併用 |
| 被毛・皮膚の状態確認 | 毎日 | 異常の早期発見につながる |
※頻度はあくまで目安です。個体の被毛量や皮膚の状態、季節によって調整してください。
参考:アニコム「犬のシャンプーの方法!頻度やお湯の温度まで詳しく解説」
パピヨンのブラッシングはどのくらい必要?
毎日のブラッシングを習慣にする

パピヨンの被毛は長く絡まりやすいため、理想的には毎日、少なくとも2~3日に一度はブラッシングを行うことをおすすめします。
毎日続けることで、毛玉の予防だけでなく、抜け毛を効率よく取り除くことができ、部屋の掃除の負担も軽減されます。
耳の後ろや飾り毛は特に絡まりやすい
パピヨンの魅力である蝶のような耳の周りの飾り毛や、脚の飾り毛(フェザリング)は特に絡まりやすい部分です。
これらの部位は優しく丁寧にブラシを通し、毛玉ができていないか重点的にチェックしましょう。
嫌がる場合は短時間から始める
ブラッシングを嫌がる子には、無理に長時間行うのではなく、まずは短時間から少しずつ慣らしていくのがポイントです。
おやつと組み合わせたり、体の一部分だけから始めたりすることで、徐々にブラッシングを心地よい時間として受け入れてもらえるようになります。
パピヨンの抜け毛におすすめのブラシは?

パピヨンの被毛ケアには、目的に応じて複数のブラシを使い分けると効果的です。
スリッカーブラシ
細い金属製のピンが並んだブラシで、抜け毛や毛玉を効率よくかき出すのに向いています。
力を入れすぎると皮膚を傷つけることがあるため、優しい力加減で使うことがポイントです。
ピンブラシ
丸みを帯びたピンがついたブラシで、スリッカーブラシよりも刺激が少なく、被毛全体をとかして整えるのに適しています。
仕上げのブラッシングや、皮膚が敏感な子にも使いやすいのが特徴です。
コーム
目の粗さが異なる部分を使い分けられるコームは、毛玉のチェックや、耳の後ろ・脚まわりなど細かい部分の仕上げに便利です。
もつれを見つけたら、無理に引っ張らず根元から丁寧にほぐしましょう。
ブラシは愛犬の毛質に合わせて選ぶ
同じパピヨンでも、被毛の量や質感には個体差があります。
1種類のブラシにこだわらず、スリッカーブラシで抜け毛をかき出し、ピンブラシやコームで仕上げるといった組み合わせを試しながら、愛犬に合ったケア方法を見つけていくとよいでしょう。
3種類のブラシの特徴を比較すると、以下のようになります。
| ブラシの種類 | 特徴 | 向いている用途 | 使用頻度の目安 |
|---|---|---|---|
| スリッカーブラシ | 細い金属ピンで抜け毛・毛玉をかき出せる | 抜け毛除去、毛玉の予防 | 週2〜3回程度 |
| ピンブラシ | 丸みのあるピンで刺激が少ない | 被毛全体を整える仕上げ用 | ほぼ毎日〜数日に1回 |
| コーム | 目の粗さを使い分けられる | 耳の後ろ・脚まわりの細部、毛玉チェック | ブラッシングのたびに併用 |
パピヨンの抜け毛を減らすことはできる?

抜け毛そのものを完全になくすことはできない
どんなにケアを行っても、生き物である以上、毛が生え変わるサイクル自体をなくすことはできません。
「抜け毛を減らす」というのは、あくまで「毛が抜けなくなる」ことを意味するのではなく、「抜けた毛を効率よく取り除き、部屋や生活への影響を最小限にする」ことだと捉えておくのが現実的です。
ブラッシングで抜けた毛を取り除く
こまめなブラッシングは、すでに寿命を迎えて抜ける段階にある毛を、飛散する前に取り除く効果があります。
これにより、床やソファに落ちる毛の量を体感的に大きく減らすことができます。
健康的な皮膚と被毛を維持する
バランスの取れた食事、適切なシャンプー頻度、ストレスの少ない生活環境などは、健康な被毛を保つ土台になります。
皮膚や被毛の状態が良好であれば、不必要な抜け毛やトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
パピヨンの抜け毛についてよくある質問

パピヨンは毛が抜けない犬ですか?
いいえ、毛がまったく抜けない犬種ではありません。シングルコートのため他の犬種と比べて抜け毛は少なめですが、通常の毛の生え変わりは起こります。
パピヨンの換毛期はいつですか?
ダブルコートの犬種のような明確な換毛期はありませんが、季節の変わり目(春や秋など)に抜け毛が増えたと感じることがあります。
室内飼いの場合は、季節による変化を感じにくいこともあります。
パピヨンは掃除が大変ですか?
抜け毛の量自体は比較的少ないものの、毛が長い分、床やソファに絡みついて目立ちやすい傾向があります。
こまめな掃除機がけや、定期的なブラッシングを習慣にすることで負担を軽減できます。
パピヨンの抜け毛は子犬と成犬で違いますか?
はい、違いがあります。生後数ヶ月から1歳前後にかけて、子犬特有の被毛から成犬の被毛へと生え変わる時期があり、この間は一時的に抜け毛が増えることがあります。
抜け毛が急に増えたらどうすればいい?
季節や成長による一時的な変化であることも多いですが、部分的な脱毛やかゆみ、皮膚の赤みなどを伴う場合は、皮膚疾患やアレルギーなどの可能性も考えられます。
心配な症状があれば、早めに動物病院に相談しましょう。
この記事で参考にした情報
この記事では、パピヨンの被毛の特徴や抜け毛、ブラッシング、脱毛時の注意点などについて、以下の国内情報を参考にしています。
- ジャパンケネルクラブ「パピヨン」
- ジャパンケネルクラブ「犬の被毛について」
- アニコム「犬のブラッシングのポイントは?効果や嫌がるときの対処法も解説」
- アニコム「皮膚病だけとは限らない?犬に脱毛があるとき」
- アニコム「犬のシャンプーの方法!頻度やお湯の温度まで詳しく解説」
パピヨンはシングルコートの犬種であるため、ダブルコートの犬種と比べると抜け毛は比較的少ない傾向にあります。
しかし、毛が長い分抜け毛が目立ちやすく、季節や成長段階によって抜け毛の量が変化することもあります。
日々のブラッシングや適切なシャンプー、こまめな掃除を習慣にすることで、快適に暮らすことができます。
もし急な大量の抜け毛や部分的な脱毛、かゆみなどの症状が見られる場合は、自己判断せずに動物病院へ相談することも忘れずに、愛犬の健康な被毛を守っていきましょう。
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パピヨンの抜け毛は多い?少ない?の要点まとめ
- パピヨンはシングルコート(アンダーコートがほぼない)ため、ダブルコートの犬種より抜け毛は少なめ
- ただし被毛が長く、絨毯や洋服に絡みつくため抜け毛が目立ちやすい
- 抜け毛がゼロになることはなく、健康な状態でも自然に毛は生え変わる
- ダブルコートのような激しい換毛期はないが、季節の変わり目に抜け毛が増えることがある
- 室内飼いでは気温が一定のため、季節変化を感じにくいこともある
- 生後数ヶ月〜1歳前後の「子犬から成犬への毛変わり」期は一時的に抜け毛が増える
- ブラッシング不足や皮膚の乾燥・ストレスも抜け毛が増える原因になり得る
- 急な大量脱毛、部分的な脱毛、かゆみ、皮膚の赤みなどは病気のサインの可能性がある
- 気になる症状があれば自己判断せず、早めに動物病院を受診することが大切
- 抜け毛対策の基本は「毎日〜週数回のブラッシング」「月1〜2回のシャンプー」「こまめな掃除」
- ブラシはスリッカー・ピン・コームを、抜け毛除去用・仕上げ用・細部ケア用と使い分けると効果的
- 抜け毛を完全になくすことはできないが、日々のケアで生活への影響は十分に軽減できる
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