
- パピヨンが吠える原因は主に「警戒」「要求」「興奮」「不安」「犬種特性」の5パターン
- 賢く敏感な性格ゆえ、社会化不足や環境ストレスが吠えを強めやすい
- まず「なぜ吠えるのか」を見極めることが対策の第一歩
- 叱る・電気ショックの首輪などの罰的しつけは逆効果になりやすい
- 改善しない場合はドッグトレーナーや動物病院の行動診療科への相談も選択肢
- 鳴き声トラブルは動物愛護管理法の指導対象になり得るため近隣配慮も重要
「インターホンが鳴るたびに吠える」「留守番中に鳴き止まない」パピヨンの無駄吠えに悩む飼い主さんは少なくありません。
吠えには必ず理由があり、原因に合った対策を取れば改善が期待できます。
本記事では原因別の見分け方と、今日から実践できるしつけ法を解説します。
パピヨンは吠えやすいと言われるの?

はい、パピヨンは比較的よく吠える犬種として知られています。
犬種特性によって刺激に反応しやすい個体もいるため、吠えるのは、「性格が悪いから」ではありません。
警戒心や敏感さ、興奮、不安など、吠える原因を見極めることが大切です。
パピヨンは知能が高く周囲の変化に敏感な犬種特性を持つため、適切なしつけが不足すると吠えが習慣化しやすい傾向があります。
ジャパンケネルクラブ(JKC)が紹介する愛玩犬グループの解説では、パピヨンは活発で人懐こい一方、周囲の刺激に対して繊細な一面も持つ犬種として紹介されています。
例えば、来客のインターホン音、外を歩く人や車の音、家族が出かける気配など、日常の些細な変化に反応して吠えるケースが多く見られます。
「パピヨンだから吠える」と決めつけず、特性を理解したうえで個々の性格や生活環境に合わせた対策を取ることが重要です。

パピヨンが吠える5つの主な原因

パピヨンの吠えは大きく「警戒吠え」「要求吠え」「興奮吠え」「不安による吠え」「犬種特有の敏感さによる吠え」の5つに分類できます。
- 警戒による吠え
- 要求する時の吠え
- こうふんして吠え
- 不安による吠え
- 敏感さによる吠え
警戒吠え:インターホンや物音に反応する
来客や物音への警戒吠えは、パピヨンに最も多いパターンの一つです。
パピヨンは活発で、環境の変化や刺激に反応する個体もいるため、来客時に興奮しやすい性質が影響していると考えられます。
玄関先での物音や見知らぬ人の気配を察知し、家族に知らせようとする本能的な行動です。
要求吠え:かまってほしい・ごはんが欲しい
要求吠えは、「吠えれば要求が通る」という学習の結果として強化されていきます。
過去に吠えたときにかまってもらえた、おやつをもらえたという経験があると、犬は吠える行動と要求が通ることを結びつけて学習してしまいます。
興奮吠え:遊びや来客時のテンションの高さ
楽しい・嬉しいという感情の高ぶりが、そのまま吠える行動として表れるケースです。
パピヨンは運動能力が高く活発な性格のため、遊びの最中や飼い主の帰宅時などに興奮しやすい傾向があります。
ボール遊び中に興奮して吠え続ける、来客に飛びつきながら吠えるなどが具体例です。
不安・分離不安による吠え
一人になることへの不安から吠え続ける場合、分離不安の可能性があります。
留守番中や飼い主が別室に移動した際に強い不安を感じ、鳴き続けることで訴えている状態です。
長時間続く場合は、単なる無駄吠えではなく専門的なケアが必要なケースもあるとされています。
飼い主が玄関を出た直後から鳴き始め、帰宅まで吠え続ける、部屋を移動するたびについて回り吠えるなどが典型です。
犬種特有の敏感さによる吠え
パピヨンは賢く周囲の変化に敏感な気質を持つため、社会化が不十分だと警戒心が強くなりやすいとされています。
また、「パピヨンだから吠える」のではなく、犬種特性によって刺激に反応しやすい個体もいると言う事です。
子犬期に様々な音・人・環境に慣れる「社会化期」の経験が不足すると、成犬になってから未知の刺激に過敏に反応しやすくなる傾向があります。
初めて会う犬や人に対して威嚇するように吠える、生活環境が変わった直後に吠えが増えるなどが具体例です。

原因別|今日からできる対策一覧
吠えの対策は、原因を見極めたうえで環境調整とポジティブなしつけを組み合わせるのが基本です。
そこで、
| 吠える状況 | 考えられる原因 | まずすること | やってはいけないこと |
|---|---|---|---|
| インターホンで吠える | 警戒 | 音を小さくして練習 | 大声で叱る |
| 窓の外に向かって吠える | 警戒 | 視界を遮る | 無理に近づける |
| ご飯前に吠える | 要求 | 静かになったら与える | 吠えている最中に与える |
| 飼い主が帰ると吠える | 興奮 | 落ち着いてから挨拶 | 大声で興奮させる |
| 留守番中に吠える | 不安・分離関連 | 留守番状況を確認 | 長時間放置する |
| 散歩中に人・犬へ吠える | 恐怖・警戒 | 距離を取る | 無理に近づける |
表の対策はいずれも即効性より習慣化を重視したものです。
数日で結果が出なくても、根気強く続けることが改善への近道です。
やってはいけないNG対応

吠えたからと言って、しかりつけるのはいけません。
叱りつけるなど、パピヨンのようなデリケートな犬種には逆効果になりやすいため避けるべきです。
かえって飼い主への不信感や、噛みつきなど別の問題行動につながるおそれがあるとされています。
大声で怒鳴る、リードを強く引く、無理に口を押さえつけるといった対応は、犬にストレスを与えるだけで根本解決にはなりません。
吠えを「止めさせる」のではなく、「吠えなくても安心できる状態」を作ることが、パピヨンのしつけの基本方針です。
しつけグッズを使う場合のメリット・デメリット
無駄吠え防止グッズは補助的な手段として一定の効果が期待できますが、根本的なしつけの代わりにはなりません。
| グッズ | メリット | デメリット・向いていない人 |
|---|---|---|
| 超音波発生装置 | 犬や人体に無害とされ、吠えた瞬間に音で気をそらせる | 効果に個体差があり、慣れると反応しなくなる場合がある |
| 防音・遮音ハウス | 留守番中の物音刺激を減らせる | 設置コストがかかり、根本原因の解消にはならない |
| 目隠しフィルム・カーテン | 外部刺激を遮断でき比較的安価 | 完全に外が見えなくなり、退屈やストレスになる犬もいる |
電流が流れる首輪など、痛みや恐怖で行動を抑え込むタイプのグッズは動物福祉の観点から推奨されておらず、使用は避けるべきです。
近隣トラブルを防ぐために知っておきたい法律の知識

犬の鳴き声が周辺の生活環境を損なっていると判断された場合、飼い主は自治体から指導や助言を受けることがあります。
環境省が所管する「動物の愛護及び管理に関する法律」では、動物の飼養に起因する騒音などによって周辺の生活環境が損なわれている場合、都道府県知事が飼い主に指導・助言を行えると定められています。
頻繁に発生する鳴き声もこの対象に含まれるとされています。
実際に多くの自治体が、鳴き声に関する苦情を保健所や動物愛護センターで受け付けています。
ある県の動物愛護センターの案内では、犬が吠える理由として排泄の訴えや運動不足、寂しさなどを挙げ、生活環境の見直しを呼びかけています。
また、ある市では犬の鳴き声に関する苦情が多く寄せられているとして、飼い主に向け「吠えるのには理由がある」と理解を促す注意喚起を行っています。
鳴き声トラブルは飼い主同士の関係悪化だけでなく、行政指導の対象にもなり得ます。
愛犬のためにも、早めの原因把握と対策が近隣との良好な関係を守ることにつながります。
参考文献・出典
- 群馬県「犬の鳴き声(無駄吠え)」(動物愛護センター)
https://www.pref.gunma.jp/page/7933.html - 茅ヶ崎市「愛犬家のみなさまへのお願い」
https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kankyo/pet/1021852.html - 一般社団法人ジャパンケネルクラブ「犬種について」
https://www.jkc.or.jp/breeds-about/
対策しても改善しないときは専門家に相談を

数週間〜数ヶ月取り組んでも改善しない場合や、吠えと同時に震え・食欲不振などが見られる場合は、自己流での対応を続けず専門家に相談しましょう。
分離不安など専門的なケアが必要なケースもあり、ドッグトレーナーだけでなく、動物病院の行動診療を行う獣医師に相談することで、原因に応じた適切な対応が可能になるとされています。
かかりつけの動物病院で行動診療科を紹介してもらう、専門資格を持つドッグトレーナーに相談するといった方法があります。
「様子を見る」だけで長期間放置せず、必要に応じて専門家の力を借りることも、パピヨンとの快適な暮らしを守るための大切な選択肢です。
ユーザーの声から見える傾向

SNSや実際の口コミからは、パピヨンを飼う人ならではのリアルな悩みや、効果的だった工夫の傾向が見えてきます。
SNSや口コミから見える飼い主のリアルな悩み
- 想像以上に通る声量
体が小さい一方で「キャンキャン」「キーキー」と響く甲高い声質のため、集合住宅などでの近隣への騒音を心配する声が多く見られます。 - 賢いがゆえの知恵
しつけのつもりの対応でも、飼い主の反応をすぐに学習してしまい、「吠えれば要求が通る」と逆にトレーニングされてしまうという失敗談が目立ちます。 - 普段の愛嬌とのギャップ
普段は人懐こくて甘え上手な性格なだけに、スイッチが入ったときの激しい吠えっぷりとのギャップに戸惑う飼い主も少なくありません。
先輩飼い主が実践している工夫の傾向
※以下は寄せられる傾向をもとにした一般的なケース例です。
- 徹底した「無視」の継続
要求吠えに対しては、声を出している間は一切目を合わさず、静かになってからほめる対応を徹底している人が多いです。
例えば、ご飯前に吠える癖がついてしまった場合、吠えている間は完全に無視し、静かになった瞬間だけおやつを与えるという対応を2週間ほど続けたことで、要求吠えの頻度が徐々に減っていったというケースが見られます。 - 環境エンリッチメント(刺激の工夫)
外の音が聞こえないように目隠しシートを貼ったり、生活音を紛らわせるためにテレビや音楽を流すなどの物理的な対策が共有されています。
特に道路に面した窓のあるお宅では、通行人や車の音への警戒吠えが多く、窓下部にすりガラス調のフィルムを貼って視界を遮ったことで、吠える回数が目に見えて減ったという声が挙がっています。 - 子犬期からの社会化の意識
早い段階からさまざまな音や人に慣れさせておくことが、成犬になってからの無駄吠え予防に最も効果的だったという実体験が多数寄せられています。
子犬のうちから掃除機やインターホンの音を録音して少しずつ聞かせる、家族以外の人にもおやつをあげてもらうといった経験を積ませたことで、成犬になってからの来客時の警戒吠えが比較的落ち着いていたという報告もあります。 - 留守番トレーニングの段階的な実施
分離不安が疑われるケースでは、いきなり長時間の留守番をさせるのではなく、数分から徐々に時間を延ばす方法が効果的だったという声が目立ちます。
最初は玄関を出てすぐ戻ることを繰り返し、「飼い主はすぐ帰ってくる」と学習させてから外出時間を少しずつ延ばしていったところ、留守番中の鳴き声が減っていったという例が見られます。
よくある質問(Q&A)

Q1. パピヨンの無駄吠えは何歳から始まりますか?
明確に「何歳から」と断定できる公的データはありませんが、社会化期(生後3週齢〜12週齢頃)に十分な経験を積めなかった場合、成犬になってから警戒吠えが強く出やすいとされています。
すでに成犬の場合も、社会化期を過ぎているからと諦める必要はありません。少しずつ新しい音や人に慣らす「後天的な社会化」を続けることで、吠えの頻度を抑えられるケースもあります。
Q2. 叱っても吠え止まないのはなぜですか?
叱ることで一時的に吠え止んでも、吠えの原因(警戒心や不安)そのものが解消されていないため、根本的な改善にはつながりにくいと考えられます。
恐怖心から別の問題行動につながる可能性もあるため注意が必要です。
叱る代わりに、前述の「やってはいけないNG対応」を参考に、吠える原因そのものに対処する方法へ切り替えることをおすすめします。
Q3. 留守番中の吠えを確認する方法はありますか?
室内カメラやスマートフォンと連携した見守りカメラを使えば、外出中の様子を確認できます。
吠えている時間帯やきっかけ(インターホン音・宅配便・外の物音など)を把握できれば、記事内で紹介した原因別の対策(警戒吠え・不安による吠えなど)のどれに当てはまるかを判断しやすくなり、対策の精度が上がります。
Q4. 無駄吠え防止グッズだけで解決できますか?
グッズは吠えの頻度を一時的に減らす補助にはなりますが、原因への対処(社会化・環境調整・トレーニング)と組み合わせなければ根本的な解決にはつながりにくいとされています。
前述の比較表でも紹介した通り、グッズごとに向き・不向きがあるため、まずは吠えの原因を特定したうえで、目的に合ったグッズを選ぶことが重要です。
Q5. 老犬になってから吠えが増えた場合も同じ対策でよいですか?
加齢による聴力や視力の低下、認知機能の変化が吠えの増加に関係している場合もあります。
特に、今まで反応しなかった物音に驚くように吠える、夜間に理由もなく吠え続ける、といった変化が見られる場合は、しつけの問題と決めつけず、まずは動物病院で健康状態を確認することをおすすめします。
Q6. 近所から鳴き声について苦情が来たらどうすればよいですか?
まずは苦情をいただいたことに対して誠実に謝罪と受け止めの姿勢を伝えることが大切です。感情的な反論や、問題を軽視するような対応は、関係の悪化を招きやすいため避けましょう。
そのうえで、吠えている時間帯や状況(インターホン・来客時・留守番中など)を記録し、原因を特定したうえで本記事で紹介した吠える対策に取り組みましょう。
対策を始めたこと自体を近隣の方に一言伝えておくと、「何も対応していない」という誤解を防ぎやすくなります。
自己流の対応で改善が見られない場合は、前述の通り自治体の動物愛護センターや保健所、ドッグトレーナー、動物病院の行動診療科に早めに相談することをおすすめします。
鳴き声は動物の飼養に起因する騒音として、都道府県知事による指導・助言の対象になり得るため、深刻化する前の早期対応が近隣との関係を守るポイントです。
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パピヨンが吠える原因と対策の要点まとめ
- パピヨンの吠えは「警戒」「要求」「興奮」「不安」「犬種特性」の5つに分類できる
- パピヨンは賢く敏感な犬種特性を持ち、社会化不足が吠えにつながりやすい
- 警戒吠えにはインターホン音の調整や視界を遮る対策が有効
- 要求吠えは反応しないことと、静かな時に褒めることが基本
- 興奮吠えは指示コマンドで気持ちを切り替える練習が効果的
- 不安による吠えは分離不安の可能性もあり、短時間から留守番に慣らす
- 叱る・電気ショックなどの罰的しつけは逆効果になりやすく推奨されない
- 無駄吠え防止グッズは補助的手段であり、根本対策と併用する
- 犬の鳴き声は動物愛護管理法上、行政指導の対象になり得る
- 改善しない場合はドッグトレーナーや動物病院の行動診療科への相談も検討する
- 老犬期の吠えの変化は健康問題が関係する場合もあるため注意する
- 「吠えを止めさせる」のではなく「吠えなくても安心できる環境」を目指すことが改善の近道
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